2020年 5月25日 米中対立の行方
どうもどうも永さ(@nagasa79231884)です。
本日、米国市場は「メモリアルデー」の祝日で休場です。
この土日に米中対立の行方を占う新たなニュースがでてきたので、前回の続きを書こうと思います。前回の記事はこちら。
取り上げるのはこちらのニュース。
・米政権高官ら 核爆発伴う核実験 再開するか話し合いか 米紙(5月23日 NHK)
だんだんきな臭い話になってきました。これまでしばしば行われていた核実験は爆発を伴わない臨界前核実験というものでしたが、30年ほど行われていない「核爆発を伴う核実験」を再開しようかという話が米政府高官らの間ででているということです。いわゆる敵とみなしているのはロシアや中国(+北朝鮮)。もちろん現段階では威嚇の意味が強いです。矢継ぎ早に経済での締め付けと軍事行動、抜かりがなく米国らしく思えます。
そのことを受けて本日の日本市場では防衛関連が軒並み高、さらにクズ株と呼ばれる低位株が買われマザーズ指数が終値+3.5%高でした。日経平均、TOPIXも買われました。
このような地政学的リスクがあるなか、低位株(基本的に内需中心)が物色されるというのは、世界的な過剰流動性による新たな相場が始まる前兆ではないかと永さは考えています。この状況は日本に限らず米国では3月ごろから赤字の低位バイオ株が物色される傾向にあります。今月話題になっていたモデルナ(MRNA)も低位バイオ株のひとつです。
では、今後どういうことになるかということですが、本格的な戦争とならない限りは循環物色が続く相場になるのではないかと考えています。つまり、今買われている低位の銘柄が近いうちに売られ、指数寄与の高い銘柄や大型株が買われるということです。拳を振り上げているうちはこのシナリオは崩れないんじゃないかと思います。ビッグイベントである米大統領選挙もいよいよ半年を切ったということで(2020年11月3日予定)、サマーラリー(上昇相場)が来月あたりから始まるのでは?という永さの予想です。ただし、前回の大統領選挙のときがそうでしたがボラティリティは高くなる可能性があり注意が必要です。
一方、楽観的な予想とは裏腹に懸念していることもあるんですが、そのことは次回以降に書いてみようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2020年 5月22日 米中対立の行方
どうもどうも永さ(@nagasa79231884)です。
コロナ危機が収まってきたと思ったら、米中対立が激しさを増してきました。
こんなニュースが出てきました。気になるところは、
「米国で上場する外国企業に対し、規制当局による監督や定期検査を義務付ける法案を全会一致で可決した。」
と、中国企業にではなく、外国企業にと言っているところです。中国企業の開示が不十分である前提で中国企業に対する法案ということになっていますが、日本も含む外国企業は下手すると煽りを食らう可能性があります。関連の記事でつるし上げにあっているのはバイドゥ(BIDO)、アリババ(BABA)、テンセント音楽(TME)。そのほかADRで上場する中国企業は山ほどあるのですが、なぜだかこの3銘柄が挙げられています。
先日、上場廃止との報道があったラッキンコーヒー(LK)は一昨日の取引で-35.76%の大暴落となりました。LKの上場廃止は不正会計によるものでこの法案とは直接関係ありませんが、他の中国企業も同じ道を辿るとなると何ともオソロシイ話です。ちなみに、今のところほかの銘柄に売り急ぐ動きは見られていません。
法案によると、「米国に上場する外国企業は政府の支配下にないことを証明しなければならない」とのこと。この政府の支配下にないことの証明ってどうやってやるのか疑問です。国際石油開発帝石(1605)はADRで上場していますが、筆頭株主は経産大臣ですし、黄金株もありますし、この字面通りの判断すれば即上場廃止となりそうな気もします。
さまざま不合理を感じるところがあり、とても穴の多い法案だなと感じています。国内企業と外国企業で対応が違ってくるのはダブルスタンダードですし、米国らしくない印象です。ただの脅しであるだけかもしれませんので、冷静に状況を見極めたいところです。現在、上院を通過したところなので、下院、そして大統領とどういう判断になるのか見守っていきたいと思います。
ひとつ言えることは、こういう時にさまざまな思惑から中国企業ADR銘柄のポジションを増やしたりしないことですね。下がることはあっても、上がることはないように思います。みなさまもどうぞお気を付けを。
永さのポートフォリオにはチャイナモバイル(CHL)があるのですが、それほど多く保有しているわけではありませんので、今のところ売らずにホールドしておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2020年5月21日 ポストコロナを考える
どうもどうも永さ(@nagasa79231884)です。
永さが考えるポストコロナ。今回はどういうことが今後起きるのかについて書いていこうと思います。前回の記事はこちら。
トランプ大統領が先5月14日にドル高を容認する発言をしました。就任してから一貫してドル安を訴えてきたトランプ大統領が、2017年以来のドルインデックス100ポイント超えの中でドル高容認の発言をしたことは大変興味深いです。ただの思い付きで言ったのではないなら今後のアメリカ経済を読み解く重要なヒントになるのではないかと考えています。
ドル高、ドル安、それぞれにメリット・デメリットありますが、大雑把に言えばドル高では内需が、ドル安では外需が賑わいます。すなわち、トランプ大統領はこれまで米国内で生産したものを輸出することで成長シナリオを描いていましたが、国内消費に重点を置いた政策に舵を取ったのかもしれません。言わずもがな米国内総生産の半分以上を占めるのは個人消費ですのでうまくいけば劇的な経済回復がみられることでしょう。
しかしながら、トランプ大統領の支持層は炭鉱や自動車産業をはじめとした従来の重工業を支えていた地域の労働者です。輸出によって成り立っていたそれらの産業を見捨てるとも思えません。ドル高を容認するならばこの相反する状況をどのように克服するのか見ものだと思います。
このような通貨高容認と金融緩和で想起されるのは、日本における1990年代のバブル景気です。当時は日本が通貨高を積極的に容認したわけではなくプラザ合意という米国からの強制によるものでしたが、きっかけはどうであれ通貨高容認と金融緩和が同時に起こりバブルとなりました。中央銀行の金融緩和はそもそも通貨安を誘導する意味合いもありますので、通貨高政策と同時に訪れるケースはなかなかありません。日銀ほどFRBは腰が重くはありませんからバブルの兆候があれば早い段階で退治してくるでしょうが、FRBが現在の金融緩和を解除するまではこの先数カ月を底に株価は上昇基調になるのではないかと考えています。
米国にバブル景気がやってくる
永さの予想するポストコロナの有力シナリオです。
さて、ポストコロナにおいて賑わいそうな産業と言えばやはり5Gをはじめとする通信関連でしょうか。5Gについては昨年あたりからずっと注目されていましたのでいまさらな感じではありますが、コロナ危機によって在宅ワークが増えていますので超高速・大容量通信は今まで以上に社会で重要性を高めていくのではないかと思います。ダウ工業平均構成銘柄の中ではシスコシステムズ(CSCO)やベライゾンコミュニケーション(VZ)が当てはまりますが、株価水準として割高な印象もあり、なかなか手が出しにくいです。
このような話はよくネット界隈では目にするものです。そこで以降は永さ独自の視点で話を進めていきます。
永さがポストコロナでおすすめする銘柄はズバリ「脱エコ銘柄」です。
外出自粛や在宅ワークを続ける中でみなさんもどこかで気づいたかもしれません。
なんだか空気がきれいになっている、普段よりも騒音がすくない。
21世紀となってから地球環境を良くしていこうとの機運の高まりから、われわれは知恵を出し合い、技術力で環境問題に取り組んできました。そしてそのことが太陽電池、バイオ燃料、ハイブリッド・電気自動車など新たな製品や産業を生み出してきました。そのなかでのコロナ危機です。そこで、われわれは経済活動を犠牲にすれば環境は劇的によくなるということに気づいてしまいました。一方で、失業率は跳ね上がり(直近4月で14.8%)、国内総生産はマイナス成長となり(全四半期比-4.8%)、経済はボロボロとなりました。
では、次に何をすべきかということです。
やはり経済を回復させることが第一でしょう。そのためには強力な一手を打つ必要があり、きっかけとなるパワーが必要です。この駆け出しのパワーを得るためにはエコなんて言ってられません。(若干ムリヤリな感じもありますが)というわけで、永さはコロナ危機からの経済回復初期において、エコとはいえない一次・二次産業がコッソリと息を吹き返してくると考えています。
永さの保有銘柄ではエクソンモービル(XOM)、ロイヤルダッチシェル(RDSB)、ゼネラルエレクトリック(GE)、BHPビリトン(BHP)、フォードモーター(F)が当てはまります。資源安やコロナ危機による需要減によって、どれもいわゆるクズ株と呼ばれる領域に突っ込んでいる銘柄です。長期チャートでみると完全な逆張り(つまりギャンブル)ですので必ずしもオススメはしませんが、先数カ月ほどで思惑通りの動きをすれば、個人的には積極的に買い増していこうと考えています。皮肉なことですが、バブル期に見られる金余り相場では、普段は忘れ去られるクズ株であっても盛り上がってきます。そして、積もり積もっていつかは金脈になるかも?しれません。
次回以降も様々な視点からポストコロナについて書いてみようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2020年5月20日 今朝のニュースから
どうもどうも永さ(@nagasa79231884)です。
昨日のニューヨーク市場はダウ工業平均390.51$安(-1.59%)、ナスダック総合49.72ポイント安(‐0.54%)、S&P50030.97ポイント安(-1.05%)ということで3指数ともに反落しました。今朝までに入ったニュースとしていくつかピックアップすると、
・米モデルナのワクチン治験データ、有効性示すには不十分(19日ロイター)
・中国のラッキンコーヒー、米ナスダックから上場廃止告知(20日日経)
・ 治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘(19日 共同)
いずれも市場にはマイナスとして受け止められました。
昨日有効性が確認されたモデルナ社(MRNA)のワクチンに疑義が出てきたということです。これは安全性を確かめるためのフェーズ1臨床試験でしたので本来有効性を確かめるものではありませんでした。その中で(統計的にはわからないけれどもなんとなく)希望的な結果がでたよという情報に市場が反応して昨日のような株価指数の上昇になったわけです。そのような背景ですので今さら「有効性を示すには不十分」と言われてもなんともな、と思います。一方でこのような情報で反落するところを見ると、市場ではコロナウイルスに対する感応度がいまだ高いのだなとも思います。
ラッキンコーヒー(LK)は2019年ナスダックにADRで上場した中国のカフェチェーン大手です。上場した際はスターバックスコーヒーを追随する中国企業としてもてはやされていました。一時期はSBI証券での米国ADR銘柄の売買上位にも顔を出していたので保有している人もそれなりにいるのではないでしょうか。今回上場廃止を通告された理由は売上高の水増しによる粉飾によるものということですが、米国市場に上場する中国企業に対する取り締まりを強めるという報道もありましたからさまざま思惑が働くところです。
アビガン(ファビピラビル)については詳しい説明はいらないと思います。富士フイルムホールディングス子会社である富山化学工業が開発した抗インフルエンザ薬で、新型コロナウイルスにも有効ではないかということで日本をはじめ世界各国で投入されています。安倍首相が今月にも薬事承認というふうに前のめりになっていましたのでそれを牽制する意味でのリーク記事のようです。永さとして、効くか効かないかの真実はわかりませんが、厚労省がこの薬を早期に薬事承認させたくない思惑を感じてしまいますね。一方で、米国のギリアドサイエンシズのレムデシビルは今月に異例の速さで薬事承認されていますからそちらを主流としていくつもりなのでしょう。アビガンの物質特許は切れているようですので承認されてもされなくても富士フイルムの業績に影響はないとみているのですが、市場は期待で動きますので本日は大幅安で始まっているようです。
モデルナ社のワクチン開発で世界に技術力を示し、ラッキンコーヒーの上場廃止で中国企業を脅し、ギリアドのレムデシビルを市場に投入することで他の追随を許さない。まさにアメリカファースト。なんとなしにピックアップした今朝のニュースですが、それだけでもポストコロナにおいて覇権を握ろうとする米国の強い意思を永さは感じてしまいます。
2020年5月19日 ポストコロナを考える
どうもどうも永さ(https://twitter.com/nagasa79231884)です。
長期分散投資は一喜一憂してもしょうがないので相場に張り付いて見ることは普段やらないのですが、先ほどちょっとしたニュースがあったのでこの時間にブログを書いています。
ワクチン開発を手掛けるモデルナ(MRNA)が新型コロナワクチンの臨床試験の第1フェーズを成功と発表しました。そのことを受けてダウ工業平均が一時750$高と急騰しています。MRNAも一時20%高となっています。このモデルナという会社、ティッカーがMRNAとあるようにメッセンジャーRNA(mRNA)を利用した医薬品開発をやっている企業です。このような核酸、ペプチド、タンパク質を改変する技術を売りにした製薬ベンチャー企業は米国に限らず世界中にみられますが、mRNAを用いたものは大変珍しいのではないかと思います。
ここで臨床試験の第1フェーズに成功したという意味を考えてみます。臨床試験には3つフェーズというものがあり、それらすべてをクリアした医薬品のみが上市される(市場に出回る)ことになります。そのうち、第1フェーズはざっくり言えば医薬品の安全性を確かめる試験です。健常者に色々な量の薬品を投与して人の中での薬のふるまいや安全性を確かめる試験となります。
今回はそれに成功した段階ですので「今回の結果=有効なワクチンができた」とは言い切れません。しかしながら、米国市場においてMRNAに対する期待感はここ数か月日に日に高まっていましたから(気になる人はチャートを見てください)、その期待感を裏切る結果でなかったことがリスクオンにつながったのではないかと推測します。
さてポストコロナについてです。
本格的な経済再開にはワクチン開発は必須です。
最近有名になった富士フイルムのアビガンのような抗ウイルス薬があればいいんじゃないかと考える人もいるかもしれませんが、それだと不十分です。抗ウイルス薬の欠点として、人への投与を繰り返すことにより耐性(変異)ウイルスを生み出す可能性があります。仮に有望な薬が開発されたとしても、その投与により耐性ウイルスを生み出す機会を提供することになり、また別の薬を開発しなければならないといったいたちごっことなることが想定されます。今回のCOVID-19は非常に変異しやすいウイルスであるとの報告もありますので、人の免疫に働きかけて感染や発症を防ぐワクチンの方がその制圧にはスマートだと考えられます。
しかしながら、ワクチン開発は一般的な医薬品開発より難しいと言われています。数年は有効なワクチンが開発されない可能性もゼロではありません。そこでウイルスと共生するという考え方が出てきます。すなわち、世界各地で行われているソーシャルディスタンスという考え方が基本となる新たな社会生活の始まりとなります。
他の人も言っていることではありますが、さまざまな分野でコロナ危機を契機にパラダイムシフトが起こるだろうと永さも予想しています。
具体的にどのようなことが起こるか、次回以降で書いてみようと思います。
2020年5月18日 SPDRポートフォリオ500グロースETF (SPYG)の投資戦略
どうもどうも永さ(https://twitter.com/nagasa79231884)です。
SPDRポートフォリオ500グロースETF (SPYG)は「S&P 500グロース・インデックスと同水準の投資成果を目指す 」という目的を掲げているステート・ストリート発行のETFです。
価格:40.83$
利回り:1.44%
経費率:0.04%(最安水準)
投資対象:275(比較的分散されている)
ここ10年ほどのグロース株のパフォーマンスはいずれも絶好調で2倍、3倍は当たり前といった状況です。SPYGも例外ではなく、10年前と比較した場合に価格は4倍以上になっています。皆さんもご存知の通り、米国にはSPYG以外にも多くのグロース株を対象としたETFが存在します。VOOG、VUG、QQQなどがよく知られていますが、経費率や投資対象に若干の違いがあるものの、パフォーマンスやボラティリティに関し似たり寄ったりな印象です。
そんな中でもさまざまな指標からベストを探すことはできるのですが、あえてここではそのような解析はナシにします(有名な米国株ブログにたくさん情報がありますのでそちらをどうぞ)。永さ独自の視点でSPYGを選んだ理由を言うならば、
SPYGは1株あたりの価格が安い
ということです。2020年5月18日時点で、先に示したVOOG、VUG、QQQとの価格の違いを以下に示します。
VOOG:171.15$
VUG:183.15$
QQQ:223.27$
SPYG:41.11$
SPYG以外は日本円換算で18000円以上でないと購入できません。一方、SPYGは4500円ほどで1株購入できます。これに何のメリットがあるかというと、ドルコスト平均法に基づいた分散投資がしやすいということです。
2020年3月のニューヨーク市場のボラティリティの高さは記憶に新しいかと思います。NYダウが1000$下落したかと思えば、1000$上昇、そして2000$近く下げ、その日のうちに1000$戻すといった感じでした。そのなかでもグロース株は市場変動に敏感であるために連動した形で大きく動きました。ドル円も大きく動きました。
うまい人は絶妙なタイミングでドル転し、価格の安いところで購入するといったことできるのでしょうが、正直素人には(プロにも?)無理です。そのような相場は大きなチャンスでもありますが、底値を見誤ると長期間にわたり含み損を抱えることになります。
そのために先人はうまいことを考えました。ドルコスト平均法です。一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資することで高値掴みを防ぎ、さらに為替変動のリスクを減らすことができます。
ただし、ここで問題があります。国内で売られている一般的な投資信託と違って、米国株購入は多くの証券会社で最低買付単位の1株からしか購入できません。すなわち、VOOG、VUG、QQQFは18000円以上を複数回に分けて買うことになります。ひと月20営業日で分けて購入した場合、ざっくりとした計算で36万円以上が必要となります。一方、SPYGは9万円で可能です。
以上は資金力があり余力が多い人には何の意味もない情報かもしれませんが、庶民にとってはとてもとても大事なことであると思います。
細かく分散してグロース株を購入できる
という所がSPYG購入の大きなメリットと永さは考えます。
最後に永さ自身の計画です。SBI証券での定期買い付けを利用して、円貨決済で火、水、木、金と週4日間1株ずつ購入することにしています。20営業日で月に9万円、年間で110万円ほどの購入予定です。なお、このような買い方をしようと思ったのは2019年末からの手数料値下げで少額購入でも買いやすくなったためです。以前はまとまった数を買わないと手数料が割高になり、なかなかこのような買い方はできませんでした。分散投資への投資環境が整ったということですね。
辛抱強く数年単位で定期購入を進め、どれだけのパフォーマンスになるか見ていくつもりです。
<SPYGの投資戦略まとめ>
・できるかぎり細かく分散して長期間購入を続けていく
2020年5月17日 iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF (PFF)の投資戦略
どうもどうも永さ(https://twitter.com/nagasa79231884)です。
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF (PFF)は発行元のブラックロックによると「米ドル建て優先株式・ハイブリッド証券を対象とした指数と同等の投資成果をあげることを目指している 」というETFです。
価格:33.44$
利回り:5.84%(高利回り、かつ毎月配当)
経費率:0.46%(最近の米国ETFにしては高い方)
投資対象:492(比較的分散されている)
ベータ値:0.68(市場(S&P500)より値動きが小さい)
優先株式とはざっくりいうと、議決権などに制限が設けられている代わりに「優先的に配当を受ける権利が得られる」株式です。日本では伊藤園が発行しているものが有名ですね。5%超えの高利回りであるのは投資対象がこのような性質をもっているからということになります。
0.46%の経費率は0.04%以下という米国ETFも多くあるなかで高い方です(ただし、優先株式という日本からではなかなか購入できない対象に分散投資できる意味では妥当なのかも?!しれません)
投資対象は492と分散されている方ですが、保有銘柄に金融、不動産などを多く含みます。投資対象国はほぼ米国です。優先株式は性質として債券に近いため、ベータ値1以下のゆるやかな値動きをします。しかしながら、このPFFは保有銘柄に上述のような偏りがあるために今回のコロナ危機のような金融不安がくると一気に値下がりします。
ちなみに、
今年の2月末まで38$付近でしたが、
コロナ危機によって24$付近まで下落しました。
割合でいうと37%弱の下落です。
その後緩やかに戻しています。
このように、PFFは株式のように値上がりは期待できないが高利回りで、かつ金融不安には反応するという何ともモヤモヤするETFです。
S&P500対象のETFと比較すると短期でも長期でもパフォーマンスは悪く、ポートフォリオの中で多くを占める意味はないと思います。今のところ右往左往した永さのポートフォリオでは断トツの保有数ですが、これから改善していく予定です。
このPFFの存在意義があるとするなら一つ、
とにかく毎月まとまったお金が入ってきてほしい人向け
ということになります。永さが保有する理由もこれに尽きます。
先に金融不安に反応すると書きましたが、普通株式に比べ減配リスクは少ないのである程度の配当は維持されることになります。リーマンショックの時も価格の下落に対し、配当はソコソコ維持されました。ちなみに、今年の3月の安値24$で購入した場合に利回りはなんとなんと7%超えです
今回のコロナ危機のような金融不安に特に思うことですが…毎月配当は長期分散投資するうえで心のよりどころとなります。普通株式が下落し含み損を抱え、減配リスクにおびえる中、PFFから毎月決まった配当が入金される、それだけでも投資やっている意味を実感できるんじゃないかと思います(なんだか騙されているようでもありますが…)
イロイロと書きましたが最後に、このような”金融不安に反応する”というデメリットをメリットと読み替えることで、永さはひとつの投資戦略を見出します。
暴落し始めたら余裕のある範囲で買ってみてキャッシュフローの足しにする
ということです。ただし、昨年にベンチマークが変わってから価格が緩い右肩下がりになってきており元に戻る保証はありません。永さとしては30$割れ(できれば20$台前半あたり)で購入できれば、配当分も含めそれなりのパフォーマンスになってくれるんじゃないかと考えています。
<PFFの投資戦略まとめ>
・毎月お金が入ってきてほしい人向け
・暴落したら余裕のある範囲で買ってみる